子供のころ、JACのFALを見たときに、一番驚いたのは見慣れたM16のバナナとは違う立方体のマガジンでした。後に口径というものを知り、アサルトライフルの口径は大きく223と308があることも知りました。最近では308のアサルトライフルをバトルライフルと呼ぶ向きもあるようですが、こういう一過性の細分化には正直辟易しますね。
みなさんお久しぶりです。2年ぶりの更新に持ってきたのは、モデル化を心待ちにしていたFNのMk17、通称SCAR-Hです。308口径の真打ともいえるライフルですが、エアガンの出来はいかに・・・。
2年間決して「とりまもっしゅっしゅ」とか言って銃を忘れていたわけではなく、ライフルを中心に何丁か増えているので、おいおいご紹介していきます。今回は冒頭でもお伝えした通り、そのモデル化が噂になってから待ちに待たされた期待のMk17です。
Mk17、通称SCAR-HはFNが米軍特殊部隊の意見を反映して作り上げた新しいライフルです。M4などに使用されている223口径は、湾岸戦争以来砂漠のような長距離における威力不足が露呈してしまい(というよりは威力を下げて撃ちやすさや弾丸の運搬数を上げることを優先した設計のため仕方ないんですが)、軍用銃として308口径のアサルトライフルが再び脚光を浴びることになりました。しかしそうやって登場した308口径のライフルは殆どが過去の銃であるM14かAR10をモダナイズしたものばかりでした。SCAR-Hは数少ない新設計の308口径ライフルのなかで唯一米軍採用まで至ったものですが、派生品の223口径のMk16ことSCAR-Lは残念ながらどこの軍にも採用されませんでした。これは308のMk17と可能な限りパーツ互換性を求めた結果、Mk16は223口径にしてはずんぐりして樹脂多用の割にそれほど軽量化できなかったこと、そして精度や保守パーツの入手性においてAR系には及ばなかったことが原因かと思います。
WEのSCAR-Hは例の問題で刻印は殆ど入っていませんが、何よりも気になるのは、なぜ金色なのか、ということ。マルイの電動が金色なのが原因なのか、各社SCARのアッパーレシーバーはほぼ全てが金色です。頭おかしいとしか思えない。おかげでダットサイト等のレプリカ製品のデザートカラーも殆どが金色。ホント頭おかしいとしか思えない。金色はともかく実写性能はかなりいいと評価できます。WEはやはりリコイルが強い。そして冷えにも強い。今回はリコイルスプリングとインナーバレルを交換しましたが、ノーマルでも動作は絶好調でした。インナーバレルはAngryGunが新WEタイプのものを発売したのでそれを買いました。もうグラインダで加工しなくてもいいなんて・・・。
![]() 箱出し。2種類のアウターエクステンションが付属しており、こちらはロングな方。 ACRといい最近のライフルはダサいAACフラッシュハイダーがついててげんなりする。 |
![]() こちらはショートバレル。付属のエクステは細くて貧弱な印象になってしまう。 色がグレーのエクステって意外と売ってないのでこれは結構大きな問題。 |
![]() 操作系はAR系と同じ操作性にしたためか、ボルトストップだけがアンビではない。 グリップはMOE-Kに交換。ガスブロならではのこの細さは病みつきになる。 |
![]() ロアレシーバーの中身はWEらしく安っぽい。しかしところどころ強化されている。 G39等ではすぐ折れると有名なバルブノッカーもやや太くなっている気がする。 |
![]() これぞ308なマガジン。強そう。隣にあるのは比較用の223なマガジン。 給弾不良が起きる場合は上部2本のネジ外してリップ部分をかさ上げするとよい。 |
![]() ボルトが動いてイジェクションポートが開くことがガスブロの美点。 ボルトは当然亜鉛製だが、スチールの補強あり摩耗は心配なさそう。 |
![]() ハイダーはPrimaryWeaponのDNTC308タイプ。数少ないエアガン用308ハイダー。 アウターのエクステはIronAirsoftのM4用アウターに付属していた太いものを流用。 |
![]() ストックは折り畳み可能。これはAR系では基本的にできないギミック。 ストックの形はガンダムに出てくるロボットの足みたいな形でカッコよくない。 |
さてお気に入りのMk17、ずんぐりむっくりな見た目ですが、精度、リコイル、耐寒性、パワー、いずれも高くまとまっていて、本当にいい銃ですよ。
とはいえ、箱出しのままではそういうわけにもいかないので、内部改造点を簡単にご案内しておきます。まずリコイルスプリングをハイスピードタイプに交換しました。StrikeArms製SCAR-L用を加工してつけました。ところが、亜鉛製ボルトの一部が衝撃で割れて分離しちゃったので、AngryGun製のスチールボルトに交換しました(運よく特売5000円で見つけたので)。チェンバーパッキンはPDI製にして、バレルはAngel製WE用6.01mm長さ25cm。各所のガタとってやればOKです。
金色で嘘プリントのアッパーレシーバーを早く何とかしたいところです。なお、完璧なアッパーレシーバーを持つFNライセンスのGBBがVFCから出ています。でも、もうVFCはこりごりなので・・・。
性能的には満足なMk17ことSCAR-Hですが、レシーバーの塗装の前にアウターバレルを交換しました。MAXTACTというこれまた聞いたことのないメーカーですが、ただ単にWE用SCAR-Hのアウターバレルだけをアルミ製にしたというものではない点が特徴です。なんとフリーフロートになります。
左写真がパッケージ内容。SCAR-L/H共用です。アウターバレル以外にもチェンバー等も含まれています。WE純正ではアウターバレルはチェンバーに刺さるだけでねじ込まず、レシーバーのアンダーレールの固定ネジがアウターバレル固定も兼ねている設計になっています。このキットはフリーフロートを実現するために、チェンバーまで交換し、アウターバレルをチェンバーでのみ固定します。ま、WEのチェンバーってゴツい亜鉛の塊みたいな感じなので、見た目的にも気分的にもよい感じですし、なにより軽量化にも効果的です。
またアウターバレルがきれいなブラックになりますので、エクステンションの色に悩まなくて済むようになります。気になるグルーピングは、向上も悪化もしなかったです。上写真のブルズアイは7m10発の結果です。
しかし気になるのは両サイドでチェンバーを固定する紡錘形のパーツ。WE製は確かに小さすぎるのですが、かといってこのキットもリアルではないです。実銃のこれはエッジが丸く安っぽい感じで、大きさは今回のキットで形状はWE純正に近いんですよね・・・。
![]() 取り外したノーマルパーツの総重量。409g。 アウターバレルはスチール、チェンバーは亜鉛。 |
![]() 組み込んだMAXTACTパーツの総重量。185g ネジ以外はアルミ製。かなりの軽量化になる。 |
![]() これが気になるパーツ。上がWE純正。 このパーツは樹脂のままでいいんですがね・・・。 |
実は2年ほどの間にちょっとずつカスタムをしておりまして、現在の形が上の写真の状態です。大きく変わったのはフロントのサイド&アンダーレールをM-Lokにしたことと、ストックをM4のものにしたことです。M-LokのキットはPTSから出ているKinneticのものがメジャーだと思いますが、個人的にSCARは短くしたいので、PMMタイプのものにしました。特価品だったので色は黒しかなかったんですが、結果的にそれでよかったと思います。因みに、現在は2年前にご紹介したフリーフロートのアルミアウターキットとこのM-Lokキットがセットになっているものが販売されているようです(むしろ別々に売られているケースが少ない)。
ストック変換はAngryGunのVltor刻印入りのもので、Amazonで1500円で買ったCTRレプリカを間に合わせでつけたのですが、結局そのままになっています。チークライザーはLarueのレプリカですが最初期に出たもので、前後間違えて作られているため、500円で叩き売りされているのを買いました。これもCTR用のMagpul純正ライザーに買い替えるつもりが、そのままになっています・・・。
![]() デタッチャブルなサプレッサー外したところ。着脱は簡単。 大昔に某ショップが松屋町にあった頃、特価で買ったもの。 |
![]() ダミーIDシールはよく見ると、MK16のもの(笑)。 MK17のものもあるけど、まずは試しに貼ってみた。 |
![]() フロントはM-Lok化したけど、バイポッド用にアンダーレールは付けた。 通称AFG3は800円のレプリカ。本物の特価品が出るのを待ってるところ。 |
![]() ストック基部は造りが不安なノーブランド品を避けてAngryGun製にした。 伸縮と上下調整は可能だが、フォールディング(折り畳み)はできなくなる。 |
![]() 気になったのが一番後ろのM-Lokがリングみたいに見えること。 黒いSCARにつけるのであれば気にならないところだが・・・。 |
![]() アルミ製のアッパーがアルマイト仕上げなので塗装は乗らない。 そこで、IDシールの余白の真っ黒の部分を切り取って貼り付けた。 |
先日開催された「SCARでスカッと(中略)夏のガスブロ大会」にご参集頂きました皆様、ありがとうございました。驚きの開催場所ゆえに、道中も現場も写真撮影不可が徹底され、残念ながらここで思い出の写真を掲載することは叶いませんが、それは些細な事だと思える貴重な体験でした。ガチなスポーツ射撃はいつもあんな恵まれた環境で練習できるんですかね・・・。ここで紹介した我がMK17も健闘しました。しかしまさかVFCのSCARがあんなに出来がいいなんて・・・。VFCのSCAR-Lが出たら絶対買いますよ。
結局ほとんどの特殊部隊にそっぽを向かれてしまったmk16ことSCAR-Lですが、FNHは売れなかった理由を冷静に分析してコンパクトバージョンを発表していました。今回はそんなWEベースでコンバージョンキット組み込み済みのSCAR-SCでございます。
実は去年に買ってあったんですが、調整のんびりしてたらもうこんなに月日が・・・。年は取りたくないものですね。
Renegadeというメーカー製のコンバージョンキットにRatech等の各カスタムパーツを組み込んだ、なかなか豪勢なカスタム品です。セールでそこそこ安く買えましたが、それでも10万円越えですからね・・・。
まあこれを買った理由は内部がほとんどスチール製で耐久性が高くなっているため、CO2運用を見越してのことでした。WEのM4系CO2マガジンは入手も容易なのでCO2GBBライフルに熱中していた去年の僕には、元来コンパクトライフル好きなこともあり、買わないという選択肢はなかったように思います。
NPASも組み込み済みでCO2対応はばっちりなんですが、フロンでも普通に動くし、超寒い冬だけCO2で動かすかな、と思いつつ、内部パーツはリコイルスプリングをCO2対応の固いものに交換し、耐久性向上もかねてハイスピードバッファを組み込んだくらいです。パッキンとインナーバレルは購入時にMapleLeafのが入ってたのでそのままです。外装はCO2運用に耐えられるサイトロンのSD33Xと、グリップ等は今回はMagpulをわざと除外して、BCM Gunfighterなパーツで統一しました。フラッシュハイダーはAirsoftArtisanのシュアレプリカでショートサプレッサー付けれます。あ、あとライトもシュアのレプリカ付けました。