■ Spyderco Hossom Forester (2010/01/16)


 鉈? いえいえナイフです。スパイダルコの9インチブレード。マジでかい。
 マシェットは余り好きじゃないんですよねえ。マシェット(マシェーテ)とはジャングルを進むときに下生えを薙ぎ払うために使う刃物で、薄く長いブレードにあまり鋭くないエッジを持ち、ナイフとは根本的に異なるものです。刃渡りは通常40cm程度の長さで1095ハイカーボンスチールのような安く粘りのある鋼材が使用されます。エッジさえシャープにすれば、刀のように使うこともできるので映画などでもよく見かけますが、形状が山刀としての範疇を外れるものは日本の法的にはかなり濃いグレーになる代物です。確かに武器としては迫力がありますが、手に持つと厚みが3mm程度しかないブレードの頼りなさは否めません。
 前回のMarkLeeもそうですが、ジャングル等でのサバイバルナイフとしてマシェット風のブレードデザインを持つナイフがあり、今回もそんなものの一つです。
 シリーズとして7インチや4インチもありますが、今回は男気を出して(?)9インチを注文してみました。エッジの長さは234mm、ブレードの厚みは5mm、ナイフと呼べる限界近い大きさです。鋼材は440Cに近い特性を持ちながらそれ以上に錆びにくいN690。ハンドル材は綺麗なグリーンのマイカルタ。全長は40cm近く、勿論フルタングで、マシェットのように振り回すには骨の折れる重さになります。ブレードはフラットグラインドで仕上げも美しく、実売120ドルにしてはかなり上質です。基本外注のスパイダルコとしても珍しいイタリア産です。
 左写真の下の方は大きさの比較のために、同じくN690ブレードでBanchmadeのGamerといつものEmarsonCommanderを並べたもの。バランスを取るためでしょうが、ハンドルまで大きいので、最初の写真のように単体では大きさが伝わりにくいんですね・・・。
 この大きさは結構迫力があって気には入りましたが、個人的にはフィクスドブレードは15cm前後が一番バランスがいいと思っています。ミリタリーデザインではないながらも、リカーブドなのに大人しく見えるのはなんともスパイダルコらしいですね。






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