生成AI、という流行り言葉がありますが、SFマニアとして声を大にして言いたいのは、「それAIちゃうで」です!
 AIとは本来人工知能を指す言葉で、チューリングテストや中国語の部屋、自我の獲得といったSF的テーマの宝庫。アシモフのような古典SFから<以下略>。
 現在の生成AIのアプローチは人間の脳みその神経回路を模したニューラルネットワークをテンソル演算が比較的得意なGPU等を用いた機械学習を通して何等かの出力を得るもので、従来SFがテーマにしてきたAIとは全く異なるものです。GPTのようなLLM(大規模言語モデル)は人間と会話が成立する程の自然さを持ち、あたかも感情があるかのような錯覚さえ与えますが、所詮は優秀な中国語の部屋であるというだけにすぎません(詳しくは「思考実験」「中国語の部屋」で検索されたい)。
 なんてとりあえず流行りものには文句を言う老害になりつつある僕ですが、画像生成AIには正直驚きました。しかもそれなりのGPUを持っていれば自分のPCで実行できるというのはさらに驚きでした。voodooに出会ったあの日から僕にとってPCとは「ビデオカードを動作させるもの」なので、もちろん2023年現在、PCにはGeForce4090が差さっており(円安のド直撃を受けてとんでもない値段ですが・・・)、画像生成AIのStableDiffusionのWebUIを導入してみたら、なかなかハマってしまったというわけです。
 しかし結論からいうと、タイトルが全てで、StableDiffusionでは銃の画像は生成できません。使用するモデルによりますが、銃ぽい何かは出せますが、子供用のおもちゃみたいなものしか出てきません。LoraやLycorisで補っても満足のいく出力は得られません。そこでとりあえず、自分の愛銃をAI美女に持たせる、という生成AI合成写真を作ることにしました。



2024/02/29 喜べない元旦で始まった今年、せめて精一杯がんばっていきましょう!
今年後半に予定されているintelとAMDの次期CPUにおいて、AI演算性能は数倍に引き上げられる見込みなところにQualcommまで参戦してきて、40TOPSオーバーなNPUを持つCPUが今年後半に三つ巴になれば面白そうですね〜。ま、そもそもCPUとGPUの間に百倍以上の性能差があるのであまり期待はできないかもしれません。なおwebUIで一般的な512x512で30Stepほどの画像を生成する時間は、4090で約1秒、CPUのみは時間がかかりすぎることもあり、厳密にベンチマークをとっているサイトは見つからないんですが、30分ほどかかるようです(怖くて自分のPCでは試せない・・・)。ただ4090はTDPが450Wという高さなんで、ここを大幅に下げないと一般的なPCに普及させることは難しいでしょう。尤もCPUも最近は200W近いTDPを要求してくるので、困ったものです・・・。
StableDeffusion3も発表されたことですし、WebUIもForge版が評判いいですし、今年も画像生成AIは面白くなりそうですね。
さて、モデルにもよりますが、Chillout系モデルを中心にロリ顔しか出してこないものがありますね・・・。やっぱりその方面の需要は高いということなんでしょうか。今回はそんなロリ顔で生成してしまったものをあげておきます。


VFC(とみなす)MCXラトラー。かなり最初期に合成したもの。なんでいろいろアラが目立つ。



G&P WOC。学生服を着せてみた。学校の文化祭でシューティングレンジでも開催するのでしょうか。



DoubleEagle HoneyBadger(電動)。メガネっ子ですね。はじめてのおつかいならぬ初めての闘いとか。



KSCのKTR03。反ロシアなので、AKは絶対にうちの武器庫には入れませんが、クレブスやM+Mならいいかな、と。

つづく・・・まだ、つづけたい・・・



2023/12/30 今年は生成AIが大いに賑わった年でしたね。AIで利用する演算に特化したチップを最近はNPUと呼ぶようになり、たしかにGPUを生成AIに利用するのは電力的に無駄があるということで、新しいNPUの開発が進められていますが、やはり開発環境の統合が目下の課題といえるでしょう。現在nvidiaが生成AIでトップに立ち過去最高の業績を上げ続けているのはCUDAという開発環境を整えたからに他なりません。GPGPUというGPUをゲーム以外で利用する考え方を最初に一般ユーザーにもたらしたのは旧ATiだったと思います。Radeon9700の頃にGPUにビデオエンコードをさせることができたのを覚えています。ただnvidiaはCgやPhysXといった一般ユーザーにはアピールしにくい努力を昔から重ねていて、それが今の圧倒的シェアにつながっていると思えば、古参のPCオタクは感無量です。AMDのROCmはCUDAと同じことがAMDでもできる、というだけでは弱すぎ、AppleのCoreML、QualcommのQNN、等も同じです。ONNXのようなハードウェアに依らない開発環境の完成と普及の始まりを来年に見れたらいいな、と思いますね。


みなさまあけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
VFCのBCM MCMR MK2。ツートン、昭和のクルマみたいでカッコいい!



WEのMP5。MP5はFTCのを見て本当にあこがれていましたが、結局この1丁しか持ってない・・・。



WAのM4カスタム。中身はあえてWAメカを変えないようにしてある。2011年にこのセットアップは我ながら渋い。
しかし今から15年前に現在のGBBなM4の原型を発売したというWAのエポックメイキングな点は認められて然るべき。

つづく・・・おそらく・・・



2023/11/12 StableDiffusionを使ってる人が全員悩んでイラついたことがあるハズなのが、「指」がうまく描けないところかと。銃のグリップを握っている指を描かせるためには膨大な時間と手間がかかります。指以外の作業(銃の元画像の加工、背景の加工、AI美女のポーズと表情、アップスケール時のゴミ除去、等々)にかかる時間を全て合わせたその数倍の時間を要します。
 そこで最大の効率化として使うのが「グローブ」です。僕は安くて実際のミリタリーでも使用されているmechanix wearのグローブをよく使っています。グローブをはめた状態で銃を握って写真に撮り、銃とグローブ以外をAIに描かせると作業時間は大幅に短縮できます。ここで上げる作例の殆どがグローブをしているのはそういう理由です。
 ちなみに女性に銃を握ってもらって、手首までをAIに描かせるということもやってみましたが、肌のつなぎ目がそこそこ見えてしまうので、身近に手モデルがいるかという問題はさておき、後加工の手間を考えるとあまりいい方法とは言えないかも、ですね。


KSCのMATEN。モノは悪くないんですがね・・・。なお作例としては半ば失敗作で、直射日光下のシチュエーションは難しいですね。



タナカのハイパワーmk3。往年の人気銃も今や殆どモデル化されず・・・。タナカにはもう少し頑張って欲しい!



VFCのHK416(元M26)。CO2化の実験台もとい第1号。予想に反して、ダイキャストのハンマーとボルトは長持ちしていてまだ現役。


つづく・・・きっと・・・



2023/10/24 意外と反応があったので、もう少し詳しくお話ししますが、画像生成AIの基礎知識は別のところで仕入れて頂きたく。
えっと、ツールというかUIはおなじみのWebUIです。画像合成なので、主戦場はi2i+Photoshopです。SDXLは現状WebUIでは遅すぎるかつVRAMバカ食いなので、FooocusのMREならi2iが使えるのでがベストな選択肢な気がします。が、いろいろ試して行きついたこととして、低解像度で大量にガチャ回して後からアップスケールした方が、効率がいいです。そのため、WebUIでSDXLじゃない旧SDを使っています。あ、言うまでもなくエンジンとして、元祖(?)Novel AIをはじめ、MidjourneyやDALL-Eは論外です。エロ目的ではなくとも銃は「暴力的」とフィルタで引っかかるので、アニメ絵でなくPhotorealでローカルで完結できるStableDiffusionが現状では一択です。前処理と後処理でPhotoshopは必須ですし、その過程でPhotoshop上で使える画像生成AIであるFireFlyもちょっと使います。
あと前回、2か月前の作例でしたが、今はどんだけスゲーもん出来るんだよ?と質問も頂きましたが、正直ほとんど変わってないんですよ。効率よく仕上げる方法を見つけただけで、クォリティが上がったというわけでは・・・。


KSCのERGのCenturionで10.5インチCMR。左右の腕の太さが違うことが気になるけど・・・。



マルイP226E2ベースカスタム。婦人警官って設定ですが、婦人警官って単語も看護婦みたいにNGワードになったのかな?


まだつづく・・・たぶん・・・



2023/10/15 とりま、2か月前SD出力をphotopeaで仕上げしてた頃の作例をいくつか上げときます。


KSCのM4ベースのSR16/URX3/SPRハイブリッド。奥側のバイポッドの足の違和感が凄いぜ・・・。



KSCのM92Vertec。全体がHWに加えステンレスアウターバレルに交換したので重い。



(左)VFCのG45ベースのFIカスタム。マスピ顔ではない美女を描かせたかった。左腕がどうなっているかは謎。
(右)toxicantのBUL SAS2。モデルによるが、基本的にSDは日本人を描かせるとロリ顔にしがちで困る。




※AI生成物には著作権は適用されないという風潮になりつつありますが、AI生成物を素材として人間が作成したものには著作権が認められるらしく、その境界はどこにあるのか謎です。背景の一部をAIで生成したアニメーション作品に著作権があるのは理解できますが、AI生成物にロゴを添付しただけのものも人間の作業がわずかに入っているので著作権が認められるのでしょうか?? とりあえず、ここに上げた作品は主役が銃と人物で、銃は人間が、人物はAIが、それぞれ作っているので人間の介在率50%てことで著作権を主張しておきます。問題等あれば、sig1d2works@gmail.comまで。



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